フロムを意識しまくった結果、どこよりも再現度と完成度の高いフロムゲーとして誕生した韓国産ソウルライク。
ボリューム…★★★☆☆
全体としてプレイ時間は40時間前後で、それこそフロム好きな人にとってはBloodborneから聖杯ダンジョンを抜いたぐらいと言えば伝わりやすいか。
十分なコンテンツがあり、DLCも開発中とのことなので、それらのボリュームにも期待したい。
元のフロムゲーと違って完全オフラインゲーである点には注意。
難易度…★★★★☆
難しさはさすがのソウルライク。操作の快適さは確保された上で、強力な攻撃をいなす必要がある。特に今作は多くの敵が「人形」という自律型のロボットであるため、人間型の敵のように大きく振りかぶって攻撃ということが少なく、中々攻撃が読めない。また、今作はパリィと主軸とするため攻撃のタイミングをシビアに読み切る能力も必要。しかしそれらにも慣れてくると、差し合いを楽しめて格段に戦闘が面白くなる。
良かった点
- アクション
アクション面においては、非常に高いクオリティで実現されていた。最初は見慣れない攻撃モーションに戸惑うが、そこを理解してからの緊張感のある駆け引きがまさにソウルシリーズといった感じでかなり満足できる。
- ストーリー・ビジュアル
今作は原作(ピノッキオの冒険)を基に構築されたストーリーが展開されるが、登場するキャラクターデザインやストーリー展開設定は素直に面白い。
およそ童話が元ネタには見えないホラーテイストから始まるダークファンタジーは丁寧に作られており、無機質な人形やこの世界がもつ悲惨さと、主人公や周囲の人々が持つ意志の対比構造がきれいに演出されていると感じた。
総評
最初にも書いたようにとにかくフロムゲーを意識しまくっているので、独自性が豊富かと問われると肯定はできない。しかし、本家に勝るとも劣らない完成度は本物なので、フロムゲーが好きな人ほどプレイして欲しい一作。