ソニックシリーズでは今までなかった、ワールドマップをそのまま巨大なアスレチック化することに全力を費やした作品。そのアスレチック自体のボリュームはすさまじく、マップを駆け回ることが好きなプレイヤーにとってはそれだけで満足できる作品となるかも。
ボリューム…★★★☆☆
ストーリクリア~各ステージの条件達成&ゲーム内アイテムの全収集まで含めて30時間強。フルプライス時の値段を考えたときにこのボリュームが妥当かは意見の分かれるところかも。
難易度…★★☆☆☆
確かにハイテンポな操作を求められるゲームではあるのだが、難易度を調整できる上に、ソニックの動きが速すぎると感じる場合は設定でソニックの加速や最高速をいじることができる。自分にあった難易度で遊べるため、ゲーム全体としての難易度はそこまで高くないと考えていい。
良かった点
- ワールドマップ
巨大なワールドマップ上を全部アスレチック化することは大きく成功しており、各マップごとに特色がありながら様々なパターンのギミックでアイテム収集めぐりができるため飽きずに回ることができた。
- ステージマップ
ワールドマップ以外にもいつも通りステージマップもあるが、その各ステージの完成度は変わらず高く、スムーズな操作を行うことで得られる爽快感はソニックシリーズへの期待通りだと感じた。
悪かった点
- メニューや文字などのGUI
文字のフォントやサイズ、縁などが相性が悪い場所がところどころあり、見づらいなと思う点がちらほらあった。(青い空や砂漠でつぶれる白い文字や、モニターサイズによってはかなり見づらいのではと感じる文字サイズなど)
特に、ソニックをアイテム等によって強化する操作においては、メニューの選択操作やキャラクターのモーションごとに待機時間が発生し、連続してレベルアップしたくてもスキップできずストレスを感じるほどだった。
- ストーリー
正直なところストーリーに期待していた人は不満残る内容だったのではないだろうか。
マップに点在している各キャラを探すことでそれぞれストーリーが語られるのだが、ソニックと各キャラが二言三言交わして終わるだけの内容も多い上に、それらが線となってつながる内容でもないため、小話をたくさん見ていたら気づけばクライマックスになっていた感覚に陥った。
総評
オープンワールドのゲームが流行っていることに影響を受けたであろう本作。ソニックというスピードが命のキャラクターをオープンワールド風に落とし込むことに成功しており、マップを走り回る楽しさは十分に味わうことができると思う。
ただしその代償として、一部に力尽きて後回しになったのかなと思わせる箇所があり、不具合や快適性を重視するプレイヤーには気になる点も多いゲームかもしれない。